高所作業用リフトテーブルに求められること

リフトテーブルの使用目的のひとつに高所作業用足場としての使用方法がございます、今回は高所作業用リフトテーブルに求められることは何であるかをご説明させていただきます。

建築工事現場や大型機械の組立工場においては、高所作業をするために通常は足場板を組立てますが、作業高さが変わることにともない都度足場板の高さを変える必要性が生じます。その手間を解消するために高所作業車や高所作業用リフトテーブルが使用されます。

高所作業を行う場合、高所作業車と言う規格化された作業車両もあり、一般的に建設機械レンタル会社などで借りることができます。
高所作業車は操作するために資格が必要であり、有資格者しか運転することができません。また、規格が決まっているためその現場に合致した高所作業車を見つける手間もかかります。
またレンタルであればいつかは返却しなくてはならず、コスト的にもけして安いとは言えません。そのため現場にピッタリあった専用の高所作業用リフトテーブルが重宝されます。
高所作業用リフトテーブルは使用するにあたり高所作業車のような運転資格は必要ありません。誰でも運転することができます、そのためオペレーター待ち時間も無く作業効率もアップします。

安全性について

高所における作業に使用しますので、第一に求められることは安全性になります。安全対策として一般的に以下のような基本オプションがございます。

◆墜落防止用安全テスリ
作業テーブル上部から人や工具が落下しないための安全柵です。

◆出入口安全扉/扉用インターロックLS
作業者がテーブル上に出入りするため開口部に設ける扉です。扉が閉まっていないと昇降ができないようにするための、扉スイッチの仕様もあります。

◆乗込み用はしご/背もたれ
リフター下限位置においてリフター本体に乗り込むためのはしごです。高さが高くなる場合ははしごに、墜落防止の背もたれを設けることがあります。

◆落下防止バルブ
ホースの破断等による急降下防止のための油圧バルブです。高速下降で使用した時にも作動することがあります。

◆下限時挟まれ防止用ガード
リフター下降時に、パンタアームに挟まれないようにするための安全ガードです。リフター台盤周囲に取付けます。

◆昇降中警報
リフター昇降中、周囲に危険を促すための警報です。視覚による回転灯や音声によるブザーなどがあります。

◆非常停止釦
昇降中に、リフターを緊急停止させるための押し釦スイッチです。作業中に、他人が操作してもリフターを、昇降不能にしておくことにも使用できます。

◆アウトリガー
リフターの転倒防止のために、台盤に設けるネジ式のジャッキです。引出式や折りたたみ式などがあります。

機能性について

高所作業用リフトテーブルには、安全性の他、機能性も求められます。

安定性

高所での作業を目的としたリフターです。そのため、昇降中や作業中に横揺れなどが生じると、作業者は不安を感じ作業になりません。できる限り横振れが少ないリフターの選定が、重要となります。
リフターは段数が増えるほど重心位置も高くなり、横振れなどが発生しやすくなります。
できれば3段式以下のリフターを選定されますことを、推奨いたします。テーブル寸法も、小さなものより大きなものの方が安定性はあがります。

作業性

対象工作物により接近する方が作業性も向上します、そのためテーブルの形状を変えたりすることもできます。
テーブルを前後にスライドさせる機能をもたせることもできます。
フリーステージと言う、櫛状の引出式テーブルで、対象工作物の形状に合わせた作業面を作り出す機能を、もたせたものもございます。当社では、お客様の現場状況に合わせ製作することが可能です、お気軽にご相談ください。

作業効率

リフトテーブルは、テーブルも広く複数の作業者が同時に乗ることができ、尚且つ、作業機材や材料も搭載できるためとても作業効率に優れた機械と言えます。

一覧に戻る

関連する技術情報・技術コラム