可搬式リフトテーブルの種類と仕様

可搬式リフトテーブルとは?

リフトテーブルのほとんどは、決まった場所に固定して使用する定置式が一般的な使用方法になりますが、中にはリフトテーブルを別の場所に移動して使用したいと言った要望もあります。そのような、移動可能なリフターのことを可搬式リフターと称します。

可搬式リフトテーブル

車輪付リフトテーブル

可搬式リフトテーブルを使用する理由

以下の理由で、可変式リフトテーブルは使用されます。

同様・類似の製造工程が複数ある場合

工場内に同じような製造工程の場所が複数ある場合、一台のリフトテーブルを移動して使用することで兼用することができ、経済的なメリットがあります。

スペースを有効活用したい場合

リフトテーブルを移動式にすることで、リフトテーブルを使用しない時に他の場所へ移動ができ、設置スペースを有効的に活用することができます。

製品を製作していく工程で製品の形態や外形寸法が変化する場合

製品を製作していく工程で、製品の形態や外形寸法が変化する時、リフトテーブルが移動式になっていると、段取り替えなどが楽にでき生産性が向上します。

ワークを載せてリフトテーブルを次工程に移動させる場合

リフトテーブル上にワークを載せたまま移動し、移動した別の場所で、次工程の作業をおこなうことで、作業の効率化が図れます。

リフトテーブルの可搬方法と構造

リフトテーブルを可搬方法には以下があります。

人力による可搬

リフトテーブルを人力により移動させます。リフトテーブル本体は、少し自重が軽いものとされ、小型なリフトテーブルに限定されます。構造は、手押し台車のように、リフトテーブルの下部台盤フレームにゴム車輪を取付け、人力により移動させます。
ゴム車輪の材質や車輪径を変えることで、始動抵抗が変わり推力も変わります。また、段差や勾配の無い平らな場所での移動に限定されます。

車輪付リフトテーブル

手動式ハンドパレットによる可搬

リフトテーブルは、手動式ハンドパレットを使用し移動させます。人力による移動と同様に、リフトテーブル本体は少し自重が軽いものとされ、小型なリフトテーブルに限定されます。
リフトテーブルの下部台盤フレームに、ハンドパレットのフォーク差込み穴があり、そこにフォークを差込み人力で移動させます。人力による移動と同じく、段差や勾配の無い平らな場所での移動に限定されます。

フォーク差込による移動

電動式ハンドパレットによる可搬

リフトテーブルを、電動式ハンドパレットを使用して移動します。動力を使用することで、人力による可搬が困難な自重が重いものや、中型リフトテーブルの移動が可能です。
リフトテーブルの下部台盤フレームに、ハンドパレットのフォーク差込み穴があり、そこにフォークを差込み動力を用いて移動させます。段差や勾配の少ない平らな場所での移動に限定されます。

フォーク差込リフトテーブル

フォークリフトによる可搬

リフトテーブルを、フォークリフトを使用して移動させます。動力を使用することで、自重が重いものや中型リフトテーブルの移動が可能です。リフトテーブルの下部台盤フレームに、フォークリフトのフォーク差込み穴があり、そこにフォークを差込みフォークリフトを用いて移動させます。多少の段差や勾配のある場所でも移動が可能です。

フォーク差込リフトテーブル

牽引車(牽引装置)による可搬

リフトテーブルを牽引車を使用し移動させます。動力を使用することで、人力による可搬が困難な自重が重いものや、中型リフトテーブルの移動が可能です。
リフトテーブルの下部台盤フレームには、移動ができるようゴム車輪を取付けます。また、リフトテーブルには牽引車を連結できる金具を設け、使用時には牽引車を取付けます。段差や勾配の無い平らな場所での移動に限定されます。

ドンスターリフトテーブル

天井クレーンによる可搬

リフトテーブルを、天井クレーンを使用して移動させます。クレーンを使用することで、クレーンの吊上げ能力までの比較的自重の重いものや、大型リフトテーブルの移動が可能です。
リフトテーブルの下部台盤フレームには、吊り上げのための吊り金具を設け、ワイヤーロープを連結し天井クレーンを用いて移動させます。段差や勾配があっても移動は可能です。

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