特注開発事例・課題解決事例

発電機用タービンの製造時、組み立て作業用足場としてリフトテーブルを使用したいと、ご相談を頂戴しました。お客様には以下の課題がありました。

①発電機用タービンは、場所によって大きさ（径）が異なっている。都度、作業用足場を設営・解体し作業を行っていたが、作業性が悪い。径が変わっても足場の設営・解体が不要になるようなリフトテーブルを導入することで、生産性を向上する。

②発電機用タービンを組み立てる際、溶接が必要となる。リフトテーブル導入時には、溶接スパッタの対策を行う。

③工場内のユーティリティの問題から、制御盤等、電気関係の電圧をDC24Vにする。

④大型かつ、高所作業が発生するため、安全対策を徹底する。

今回、大型のリフトテーブルかつ、特殊仕様になることが想定されたため、大型かつ特注機開発に強みを持つ当社にご依頼頂きました。

当事例のワークは発電機用タービンであり、作業用足場の用途で使用するため、リフトテーブル寸法は8000㎜×9200㎜と、大型機になります。

①の課題について、まず、発電機用タービンを囲んで四方より作業ができるように、2台のリフトテーブルを離して設置して、テーブル上に渡しデッキを取り付けています。装置中央に大きな穴が開いているテーブル形状とし、中央に発電機用タービンを設置することで、周囲を囲んで作業できるようにしました。テーブルの4面にフリーステージ機構を搭載し、タービンの組み立て工程ごとにフリーステージの梁を出し入れして、ステージ形状を変更できるようにしました。
なお、2台のリフトテーブルはワイヤーエンコーダを用いて同調動作が可能となっており、作業者が手持ちスイッチで昇降できる仕様にしています。
また、緊急時にリフトテーブルを上り下りできるように、階段とは別に伸縮はしごを設けています。

②の課題についてですが、溶接時のスパッタ等への対策として、シリンダーにはジャバラを装着しています。

③については、通常、本体・制御機器ともに、電源電圧をAC200Vとしていますが、お客様の要望に合わせて、本体はAC200V、制御機器をDC24Vで開発しました。

④の課題では、安全対策としてテーブル上に手摺を設けることはもちろん、フリーステージそれぞれに差し込み式の手摺を搭載できるようにしました。作業しない面に差し込むことで、落下のリスクを回避しています。

リフトテーブル ソリューションナビを運営する株式会社河原は、当事例のように、大型・重量リフトテーブルの開発・製作を行うことが可能です。作業性・安全性を考慮し、最適な提案を行いますので、お気軽に当社にご相談ください。