高剛性のリフトテーブルは何が違うのか?
高剛性のリフトテーブルを、弊社ではKTLシリーズと称しています。弊社の汎用低床式リフトテーブルのKシリーズとは異なり、その名の通り剛性に優れたリフトテーブルとなっております。
主な仕様の違いとしまして、
① オプション: 構造に自由が利き様々な仕様に対応。
② 積載荷重: 3トンを超える荷物の昇降を対応可能。
③ 昇降頻度: Kシリーズの150回以内/日に対し、KTLシリーズは300回以内/日の昇降が可能。
④ 高ストローク: パンタアームを多段式にすることで、高ストロークの昇降が可能。
⑤ 偏荷重対応: 頑丈なパンタアームとテーブルにより、偏荷重にも対応。
⑥ 作業スペース: テーブルサイズを大きくでき、広い作業スペースを確保。
があります。
高剛性リフトテーブル KTLシリーズの特徴:オプション
KTLシリーズでは、テーブルやベースの構造が自由に設計でき、各種安全装置やマテハン装置の取り付けがKシリーズに比べて容易です。しかし、低床式のKシリーズや超低床式のSLシリーズと比べると、最低高さは高くなります。
高剛性リフトテーブル KTLシリーズの特徴:積載荷重
高積載仕様の場合、KTLシリーズのテーブルサイズにもよりますが、パンタアームの構造として板アームと、溝形鋼に鉄板を溶接したボックスアームの両方が選べます。ボックスアームは高い剛性を保ちながら軽量化が可能ですが、アームの縦幅と横幅が増えるため、リフトテーブル全体のサイズも大きくなります。積載荷重が軽い場合や、テーブル側面からの乗り込みがない場合は、板アームでも十分な強度は確保されます。
高剛性リフトテーブル KTLシリーズの特徴:昇降頻度
Kシリーズでは、昇降の使用頻度が150回以内/日となりますが、KTLシリーズは300回以内/日となります。さらに、高頻度対策のオプションでアームの各ピンの軸受けをドライメタルからベアリング仕様にすることで、2000回以上/日の使用頻度も可能になります。
(Kシリーズについては、オプションのグリス給脂方式にて使用頻度を300回以内/日まで可能です。)
高剛性リフトテーブル KTLシリーズの特徴:高ストローク
パンタアームを多段式で製作することで高ストロークが実現できますが、段数が増えると重心位置が高くなり、横振れが発生しやすくなります。この振れを抑えるために、アーム間の繋ぎ(ステー)を増やしたり、アームの構造を板アームからボックスアームに変更するなどの対策が考えられます。
高剛性リフトテーブル KTLシリーズの特徴:偏荷重対応
KTLシリーズでは、テーブル短手面からの乗り込み荷重は定格荷重の50%以下、長手面からは25%以下となっています。これは、Kシリーズの短手面25%以下、長手面15%以下と比べて高く、高積載のマテハン装置の取り付けにも適しています。さらに、アームをボックスアームにしたり、テーブルを溝形鋼で組むことで、偏荷重への対応力が向上します。
高剛性リフトテーブル KTLシリーズの特徴:作業スペース
Kシリーズはテーブルの最大幅に制限があるため、テーブル上での作業にはKTLシリーズが優れています。KTLシリーズでは、スライド機構やフリーステージを取り付けることで作業スペースを拡張することも可能です。また、作業の安全性を確保するために、墜落防止用の安全テスリや転倒防止アウトリガーのオプションも取り付けられます。
高剛性リフトテーブルの詳細をご確認!
ここまで高剛性リフトテーブルのKTLシリーズの特徴を説明しました。以下のページでKTLシリーズのラインナップを確認頂けますので、是非ご確認ください。
また以下より、KTLシリーズのラインナップを掲載している、総合カタログのダウンロードが可能です。
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